コンテンツにスキップ

私は高校1年の頃からオーディオに興味を持ち、ステレオスピーカーの自作やFM放送のエアーチェック、またマイクとテープデッキを持って生録会に参加などをしてきた。
そして、次々と発表されるオーディオ機器のカタログを集めてはその性能を表す数値の比較に明け暮れていた。
その様な表示性能の数値を追いかけていた頃に測定値ではなく聴覚を基準として音質を評価していたのが岡山市の楽器店のオーディオ担当だった川口氏である。
川口氏とは現在まで約40年間の交流が続いている。

川口氏は、多数のプロの演奏家の録音やCD作成などを、一流演奏家による生の演奏に接する豊富な経験をもとに、生の音を再生(原音再生)することを目標に音源や方法に捉われない、自分の聴覚を基準としての揺るがない評価方法を持っていた。
また、オーディオを趣味とする我々にしっかりした助言を与えてくれ、氏の信念に基づいた自信のある言葉に多くのオーディオマニアが惹きつけられてきた。

現在は、デジタル音源が一般的であるが、アナログ音源としてのレコードが見直されている。
なかにはアナログを賛美しデジタルを否定するかのような意見も目にすることがある。

このような背景の中、川口氏にLPやテープなどのアナログ音源と、CDを中心するとデジタル音源やその再生機器に対する考え方について話を聞いてみた。
(山本尚)

初期盤をプレーヤーにかける川口氏

川口高史
カワグチオ-ディオ
岡山県赤磐市馬屋276
☎086-229-2260