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春から秋にかけてシカやイノシシなどが通りそうな草むらにいます。
山歩きや墓掃除で草むらを通るとズボンのすそや襟元に付着し体表まで達すると口器を差し込み吸血します。
刺されたことに気づかない場合が多いようで吸血したマダニをイボやスイカの種と間違えることもあります。
吸血しているマダニを指ではさむとマダニの体液が人体に入り、刺したマダニがウィルスやリケッチアを持っていると重症熱性血小板減少症や日本紅斑熱やライム病にかかり死亡することも有ります。
1例目は山歩きの翌日に足首に付いているマダニ気づき来院されました。

足首に付着したマダニ、周囲に炎症を伴う
虫体と刺し口周囲の皮膚を切除

マダニが刺した口を付けたまま皮膚を切り取り縫合しました。
その後発熱などの症状はなく抜糸して完治しました。
2例目は首のイボということで来院されました。

首に付着しスイカの種のようになったマダニ
硬くなった死骸

吸血した虫が死んで硬くなって付着していました。
さわるとポロッと落下しました。
顕微鏡で見ると吸血後のマダニでした。
吸血中のマダニを見つけた場合は自分で取らずに皮膚科か外科を受診してください。
マダニ対策は国立感染症研究所のホームページ「マダニ対策、今できること」をご覧ください。
(山本尚)